泌尿器科医が教える 【腸内環境の改善、腸活】について㊦ ~腸内フローラ改善方法と乳酸菌生産物質エンテロ~

 

神楽岡泌尿器科  渋谷秋彦 院長 著

 

 皆さん、こんにちは。コロナ感染対策が大変な毎日ですが、お元気ですか?

 

前回、腸活についてのお話をしました。腸内環境を整えることで健康な生活を営むことができる…ちょっと曖昧でよくわかりませんね。

 

善玉菌ってどんなもの?   どんないい作用があるの?   それは菌自体のもの?   菌が何かを発生させるの?   難しいことばかりです。

 

小腸は消化吸収(食物を分解して栄養素を体内に吸収します)、大腸ではその残りカスから水分を吸収して排泄するのですが、その際に各種の細菌が発酵分解を繰り返して、諸々の化学物質を産生します。

 

腸内環境の役割は多岐にわたります ~メタボ・アレルギー・リウマチにも影響する~

 

大腸はその大きな運動(蠕動)により、内臓脂肪を分解消費します。腸の動きが弱くなることによって、内臓脂肪蓄積(メタボリックシンドローム)の原因となります。便秘=メタボです。

 

腸内の食物繊維は食物内の糖の吸収を穏やかにする作用があり、急な血糖上昇も避けることができます。腸内細菌の中には、糖代謝を改善させるものもあります。糖尿病にも腸内環境が関わっているということです。

 

腸内環境は免疫にも作用し、アトピー喘息などのアレルギー疾患、リウマチなどの自己免疫疾患にも影響を与えるとされています。

 

幸福ホルモンとして知られているセロトニン(減るとうつなどの要因にもなります)は、90%近くが腸内で産生されます。ストレスがかかるとお腹の調子が悪くなったりするのも、この作用によります。腸はストレスを受け止める感受システムとして働いており、自律神経の不調が腸の働きに影響するとされていますが、逆に腸内環境が悪くなることで精神疾患やストレス性の病態を引き起こすことにもなります。

 

腸の過敏性が関与する病態(過敏性腸症候群や炎症性腸疾患)に腸内細菌叢が関わっているとする報告もあります。

 

善玉菌を増やして不調を改善する

 

腸内環境を良くする(いわゆる善玉菌を増やして悪玉菌を減らす)ことが、全身の諸々の不調を改善させることができるのです。

 

①   プロバイオティクスこれは、善玉菌を直 接摂取するという考えです。

乳酸菌製剤(ヨーグルトや各種善玉菌を含んだ飲料)を摂取することですが、これは胃腸での消化選別を受けるので、ほとんどが大腸に届く前になくなってしまいます。長期的に絶え間なく補給する必要もあります。

 

②   プレバイオティクスこれは、いわゆる善玉 菌のエサ(食物繊維や糖分など)を摂ることです。

野菜や海藻、キノコなどいろいろありますね。我々が昔から採っていた日本食は、これが多く含まれていますね。

 

③   シンバイオティクス先の2点を効率よく組 み合わせるのが、これです。

善玉菌を摂取してもエサがないと増えないし、エサがたくさんあっても元の菌が居ないと有効利用されませんね。 

 

このシンバイオティクスを根気よく続けることによって、大腸を中心とした腸内フローラを善玉菌優位にすることは可能なのですが、この活動を 2週間やめるだけで、その追加された細菌群は消失してしまいます。

 

皆さんの腸内環境(細菌群の中身)は個々人で異なっており、その細菌群の種類割合などは人それぞれなのです。

 

新しく追加した細菌群は元々の環境にとってはよそ者ですので、その定着には困難を要します。シンバイオティクスでの腸内環境改善には、長期にわたる継続が必要なのです。

 

腸内細菌の生産物質について

 

先ほど、腸内細菌群が発酵によって有効な化学物質を作るとお話ししました。

 

お米や麦芋の酵母菌の発酵により、アルコールができます。青カビの発酵により抗生物質であるペニシリンができます。最近の発酵による生産物が、有効性を発揮するわけです。

 

 腸内は体温と同等、  36度の高温下にあります。食べ物を夏の部屋に放置すればすぐに腐ってしまいますね?   善玉菌は発酵~体にいい有効物質を産生しますが、悪玉菌は腐敗~有害発がん物質を産生するというわけです。

 

各種善玉菌の生産物質は多岐にわたります。いわゆる痩せ菌が産生する短鎖脂肪酸、エクオール産生菌が作り出す美容作用のあるエクオール(女性ホルモン)などです。乳酸菌とは糖分を取り込みそれを発酵して自分のエネルギーとし、乳酸を生成する一群の細菌の総称で、数100種類もあります。この乳酸菌群が生成する乳酸菌生産物質(乳酸、アミノ酸、ペプチドなど30種、350種類もの代謝物質が確認されています)が体に良い働きをするのです。

 

その生成物質を直接摂取すれば健康に繋がる有効成分を得ることができます。菌を直接取り込むだけでは不十分ということです。長期にわたるシンバイオティクスによる腸内環境の調節より、この乳酸菌生産物質を摂取する方が容易であると考えることができます。

 

泌尿器科がおすすめする腸活 乳酸菌生産物質エンテロ

 

当院でご紹介している乳酸菌生産物質エンテロは、選び抜かれた  16種35株の乳酸菌を集めて好条件で発酵させ、その有効成分のみを採り集めて生成したものです。もともと健常な体内で作られるもので、アレルギーや毒性を示すものは一切含まれていません。

 

今は新型コロナウイルスの感染蔓延によるストレスの多い毎日となっていますが、腸内環境を良くすることで免疫力も向上させ、感染対策を強化してください。

 

なかなか大変な腸活ですが、より効率的な乳酸菌生産物質もあります。長期的に継続した腸活を頑張るより、手頃な善玉菌優位の体内環境を作るために飲用を検討してみてはいかがでしょう。エンテロの紹介サイトです。ぜひ見てみてください。

 

https://entero.co.jp/health