50・60・70代の女性必見!10年後も元気でいるために④生活習慣病(前編)

生活習慣病ってどんな病気?

生活習慣病の代表は、高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・肥満で、動脈硬化をもたらします。

動脈硬化は目に見えぬまま進行していきます。動脈硬化とは、動脈が硬くなり弾力性を失ってしまうことで、血管壁にコレステロールなどが溜まり、プラークと呼ばれる塊ができ、血液の流れが悪くなります。そして、ある日突然プラークが破れ、血栓が詰まって血管を完全に塞いでしまうのです。

 

身体へのリスク

高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・肥満は「死の四重奏」と呼ばれ、重複すると命の危険が増します。高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病は、自覚症状がほとんどないまま、体の中で動脈硬化が静かに進行します。そのまま病気に気づかずに、また気づいても「自分は大丈夫」と治療せずに放っておくと、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞が起こり、取り返しのつかないことになりかねません。

 

症状1 高血圧

血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり傷みやすくなるため、動脈硬化につながります。動脈が固くなると、心臓から押し出された血液の圧力が直接末梢の血管に加わるため、末梢の血管がますますダメージを受けるようになります。普段何も症状がなくても、心筋梗塞や脳卒中を起こす原因となる高血圧の放置は絶対に禁物です。

寝たきりを防ぐために血圧管理をすることが大切です。血圧の高い人に起こりやすい病気の一例として、脳卒中があります。脳卒中は、脳の血管に強い圧力がかかり、傷つきやすくなって生じるため、血圧が高いほど発症率が高くなります。

※高血圧の診断基準(mmHg)

❏ 診察室・・・ 140(収縮期血圧)、90(拡張期血圧)

❏ 家庭 ・・・ 135(収縮期血圧)、85(拡張期血圧)

 

症状2 脂質異常症(高脂血症)

血中のコレステロールのうち、LDL(悪玉)コレステロールが増えると、動脈硬化が進みやすくなります。一方、HDL(善玉)コレステロールは、血管についたLDLコレステロールを除去して、動脈硬化が進まないように働きます。動脈硬化を防ぐには、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やすことが必要です。また、中性脂質(トリグリセライド)も、血管を障害することがわかっています。糖質や炭水化物の摂り過ぎ、アルコールの飲み過ぎは中性脂質値を高くするので、注意が必要です。

 

女性ホルモン(エストロゲン)は、LDL(悪玉)コレステロールを減らし、HDL(善玉)コレステロールを増やす手伝いをすると言われています。したがって、更年期以降の女性では、エストロゲンの低下に伴い、脂質異常症の患者さんの割合が急激に増加します。寝たきりを防ぐためには、更年期以降、脂質の管理をしっかり行う必要があります。

 

後編に続きます・・・