性器ヘルペスの理解を深めよう!③赤ちゃんへの影響と新生児ヘルペスの対策

妊娠や赤ちゃんへの影響はあるの?

まれにですが、赤ちゃんに感染し、重い症状を引き起こすこともあります。

妊娠への影響は・・・
■性器ヘルペスは遺伝しません。
■子どもを作る能力には影響がありません。

 

新生児ヘルペスとは?

性器ヘルペスは、新生児ヘルペスを引き起こすことがあります。
これはまれな病気ではありますが、生命を脅かす状態となることがあります。皮膚や目や口腔の病変だけでなく、中枢神経系および内臓の障害や精神延滞を起こしたり、死に至ることもあります。薬物治療は早期に行えば、後遺症を防いだり軽減したりするのに役立ちます。

 

 

母体の感染時期と胎児への影響

■妊娠前に感染したことがある(病歴を持つ)場合
母親の免疫系が抗体を作り、これが胎盤を通じて赤ちゃんに移行し、分娩時に単純ヘルペスウイルスから赤ちゃんを守ってくれますその為、新生児ヘルペスの感染リスクは非常に低くなります。
■妊娠~29週までに感染した場合
新生児ヘルペスの感染リスクは低く、大多数の女性が健康な赤ちゃんを産んでいます。
■30~40週の間に感染した場合
赤ちゃんが新生児ヘルペスに感染するリスクは最も高くなります。初感染下母親が単純ヘルペスウイルスに対する抗体を十分に作っていないために、赤ちゃんをウイスルから守ることができないのです。
初感染の性器ヘルペスではウイルスががたくさん放出され、参道にもウイルスが存在しているので、分娩時に赤ちゃんが産道を通る際に赤ちゃんに感染するリスクが高くなります。

 

・・・出産後の赤ちゃんへの感染は・・・

■感染時期
出生後、最初の数週間
■感染ルート
・大人からのキス
・まれに、誰かが発症中の口唇ヘルペスに触った手ですぐに赤ちゃんに触れることによってうつることがあります。
■予防方法
口唇ヘルペスができている時には、赤ちゃんにキスをしないこと。他の人々にもそのことを頼んで下さい。
自分に口唇ヘルペスがある場合は、赤ちゃんに触れる前に手をよく洗いましょう。

赤ちゃんに感染させない方法を医師とよく相談しましょう。

 

 

 

母親が性器ヘルペスをもつ場合

自分が性器ヘルペスを持っていることを医師にきちんと伝え、管理する方法をよく話し合っておく必要があります。

性器ヘルペスから赤ちゃんを守るように努めます
■陣痛時に、性器周辺に症状(むずかゆさやひりひりするところ)がないかどうか、自分でチェックしましょう。
医師も検査してくれます。
■分娩の際に性器ヘルペスが発症した場合の管理方法について、妊娠初期から産科医と十分に話し合っておきましよう。選択肢には膣からの分娩と帝王切開がありますが、それぞれのリスクを比較検討することが必要です。
■出産後、約4週間は赤ちゃんを慎重に観察して下さい。新生児ヘルペスの症状には、皮膚の表面の水ぶくれ、発熱、疲れた様子、不機嫌、哺乳力低下等があります。これらの症状は初め軽いこともありますが、よくなるかもしれないとそのまま様子をみたりせずに、すぐに赤ちゃんを医師のもとへ連れて行ってください。

前向きに考えて下さい。あなたの赤ちゃんが健康である確率は非常に高いのです。

 

母親が性器ヘルペスを持たない場合

パートナーが性器ヘルペスを持っていることがわかっている場合には、医師に伝えておきましょう。
またパートナーが性器ヘルペスを持っているかわからない場合は、パートナーに検査してもらうように頼むのが良いでしょう。
パートナーとの妊娠中のセックスには十分に気をつけ、コンドームの使用、オーラルセックスの禁止などに配慮しましょう。成人の多くが性器ヘルペスを持っているにも関わらず、大部分の人が無症状であることを忘れないでください。
「もしかして」と思ったら、すぐに検査しましょう。

■水ぶくれや潰瘍から分泌物を採取して、単純ヘルペスウイルスの有無を調べます。
■血液検査で抗体を調べます。