尿路結石の痛みは場所で変わる!治療法も解説【神楽岡泌尿器科】

尿路結石は激痛と言われますが、結石ができた場所によって痛みは異なります。

尿管結石は上記の写真のように金平糖のようなギザギザがあるのです。痛そうですね。

今回の記事では尿路結石の痛みの程度や治療方法について紹介。一度尿路結石を患ったことがある方は参考にしてみてください。

もうあの痛い思いをしない予防方法についても教えます!

 

結石の痛みは場所によって変わる

尿路に結石ができる病気を、尿路結石といいます。

尿路結石は、結石ができる場所によって「腎結石」「尿管結石」「膀胱結石」「尿道結石」と病名がわかれます。

尿路結石の痛みは結石ができる場所によって異なります。

 

腎結石の痛み

腎結石は、結石が尿の流れを妨げることがなければ、痛みを伴わず経過することが少なくありません。

痛みを伴うことはありますが、腰部の鈍痛程度。無症状のまま検診での血尿で発見されることもあります。

 

尿管結石の痛み

尿管結石は、尿路結石の中で最も激しい痛みを伴います。

痛みは、尿管に挟まった結石が尿の流れをせき止めて、腎盂尿管内の圧力が上昇することで引き起こされます。

結石が挟まった側の側腹部から下腹部にかけて刺すような痛みが生じます。

下図をご参照ください。

痛みは突然現れて、身体を動かしても、じっとしていても改善しません。痛みが激しすぎて、吐き気や冷や汗を伴うこともあります。下痢や便秘などの便通異常も見られることがあり、胃腸炎と間違われることもあるんです。

 

膀胱結石の痛み

膀胱結石では、尿をするときに痛みが生じます。

あわせて、頻尿、残尿感などの症状が現れることもあります。

 

尿道結石

尿道結石も、尿をするときに痛みが生じます。痛みの程度はやや強く、瞬間的な痛みといわれています。 結石が尿道につまる(嵌頓する)場合は、尿が出なくなる(排尿困難〜尿閉)症状が現れます。

痛みが起きた時は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

 

尿路結石の痛みがでた時の治療法

尿路結石の治療方法は、「保存療法」と「手術療法」に分かれます。

 

8mm以下の結石は保存的治療

8㎜以下の結石は、おしっこと一緒に出される可能性が高いので、排石を促す薬物治療と積極的な水分摂取で、結石の自然排出を促します。

排出された結石を見逃さないように、一度カップに採ったりして、尿をよく観察しましょう。

排出されたら結石は、受診した病院へ持参し調べてもらうことで、その分析結果から再発予防策を考えられます。

 

水分摂取の方法についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

 

10mm以上の結石は手術療法

10㎜より大きい結石の場合には、体外衝撃波砕石術(ESWL)や内視鏡治療が選択されます。

体外衝撃波砕石術(ESWL)

体の外から衝撃波を当て結石を砕き、尿と一緒に排石させます。外来治療も可能で、入院の場合でも1〜2日程度。排石までには時間がかかります。

経尿道的結石砕石術(TUL)

尿道から細い内視鏡を入れ、結石をレーザーや空気衝撃波などで砕石し取り出します。入院期間は数日〜1週間程度、治療効果の高い手術として近年増加しています。

経皮的腎・尿管砕石術(PNL)

この術は比較的大きな腎結石に対して行われることが多いです。

背中に小さな穴を開け、そこから内視鏡を入れ、結石を砕石し取り出します。

腎臓に穴を開けるので出血のリスクもあります。入院期間は、1〜2週間程度です。

 

※治療方針は担当の医師によって異なります。あくまでご参考までにお願い致します。

 

まとめ

尿路結石の痛みや治療方法について説明しました。結石ができても、できた部位によって痛みの度合いは変わります。

一度患ったことがある方は参考に、日常の予防にも努めましょう。

こちらの記事も参考に予防に取り組んでみてください。