お酒と上手に付き合う④アルコールと糖尿病

全5回でご紹介しますお酒と上手に付き合う方法について、
今回は【アルコールと糖尿病について】ご紹介します。

【過去記事一覧】
①お酒との付き合い方
②アルコールと生活習慣病
③アルコールと高尿酸血症(プリン体マップ付)

④アルコールと糖尿病

アルコールには血糖値のコントロールを乱す作用があるため、一般的に糖尿病の方にとって飲酒は良くないとされています。
アルコール自体には血糖値を上昇させる作用はありません。アルコールは1gあたり7kcalと高カロリーであるにも関わらず、体内でブドウ糖に戻ることがないため、アルコールのエネルギーに血糖値を上昇させる力はないのです。しかし、アルコールそのものが、肝臓内のグリコーゲンのブドウ糖への分解を促進させる作用があるため、飲酒後は一過性ではありますが、血糖値を上昇させてしまいます。

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お酒の選び方

注意すべきは、お酒(アルコール飲料)には糖質も含むものもあるということです。
その場合、お酒を飲むことで糖質も摂取し、血糖値が上がってしまうのです。

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お酒の中でも「糖質オフ」「カロリーオフ」「ノンアルコール飲料」などが市販されています。特にビールや発泡酒などはさまざまな種類が販売されています。エネルギー制限などがある糖尿病患者さんにおいても、このような飲料を活用するのは賢い手といえます。
しかし、”オフ”や”ゼロ”と表示されていても、全く含まれないということではありません。健康増進法に基づく基準では、飲料の場合、100mlあたり糖類が0.5g未満ならば「糖質ゼロ(オフ)」と表示ができます。また、カロリーが20kcal以下ならば「カロリーオフ」と表示ができます。また「ノンアルコール飲料」も、糖類もカロリーも控えめのものが主流ですが、成分はさまざまです。成分表示をよく確かめることと、自分に合っているかがわからない場合は、選ぶ前にかかりつけの医師や管理栄養士に相談するようにしてくだい。

ノンアルコール飲料を活用する

医師からアルコールを禁止または減酒をするよういいわれた方は、ノンアルコール飲料を活用することも一つです。今まで飲んでいたものをノンアルコール飲料に替えたり、お酒を楽しむ場面でノンアルコール飲料を選ぶことで、ストレスを少なく、コントロールをしていくことができます。最近ではアルコール0だけでなく、味や成分でさまざまな種類のノンアルコール飲料が発売されています。自分に合った商品を選んで付き合っていくことで食事のコントロールをうまくすることにつながるでしょう。

難消化性デキストリンとは?

トウモロコシのでんぷんから作られている水溶性食物繊維の一種。
整腸作用、食後血糖値の上昇抑制作用、食後中性脂肪の上昇抑制作用の3つの作用で、消費者庁より特定保健用食品(トクホ)の許可実績が十分であるなど、科学的根拠が蓄積されています。

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いつもの食事に糖分はどれくらい?

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