クラミジア感染症の治療方法と予防策

世界的に患者数が増加している「クラミジア感染症」。前回の記事では,クラミジア感染症とはどのような病気なのかをご紹介しました。

では,クラミジア感染症はどのようにして治療するのでしょうか。そして,クラミジア感染症に感染しないためには,あるいは再発を防止するためには,どのようなことに気をつければよいのでしょうか

今夏は,クラミジア感染症の治療方法予防策についてご紹介します。

1週間お薬を飲むだけ!クラミジア感染症の治療方法

20歳代、夫婦・性感染症

クラミジア感染症は,1週間,決められた薬を飲むことで治すことができます

まずは,専門医が適切な抗生物質を選びます。それを1週間指示通りにきちんと服用すれば,通常は完治させることができます。

しかし,不完全な治療をしたり,抗生物質を医師や薬剤師の指示通りに服用しなかったり,自分勝手に服用を止めたりするのは厳禁です。その後の治療で抗生物質が効きにくくなる恐れがあるからです。

最近は1回の服用で,高い治療効果が得られるタイプの抗生物質もあり,薬を携帯して何度ものむ必要がなくなりました

予防策の決め手はコンドームとパートナーの協力

ピルよりもコンドームがクラミジア感染予防に効く

20歳代、夫婦・性感染症

性器クラミジア感染症は,
(1)新しい性交渉の相手ができたとき
(2)短期間のうちに複数の相手と性交渉を行ったとき
に感染することが多いです。

したがって,コンドームをきちんと使えば感染を防ぐことができます(オーラルセックスでも同様)。

現在はピルが普及していますが,エイズやクラミジアの感染を防ぐためにはコンドームが欠かせません。

再発させないためにはパートナーの理解と協力が必要

20歳代、夫婦・性感染症

重要なことはセックスパートナーの理解と協力です。本人だけが完治しても再発を繰り返す可能性が強いので,パートナーも一緒に検査を受けて同時に治療を行う必要があります。

パートナーが複数あるような場合は再感染が起こりやすいので,2ヶ月に一度はクラミジア・トラコマティスにかかっていないかを調べてもらうことがよいでしょう。

おわりに:自分とパートナー,そして未来の赤ちゃんのために

20歳代、夫婦・性感染症

性器クラミジア感染症の患者数が急増しており,感染の危険性が高まっていることは,前回の記事でおわかりいただけたと思います。エイズのような命取りの病気ではないと油断していると,思わぬ健康被害を招きます。

性器クラミジア感染症のことをよく知って,適切な対応をしましょう。神楽岡泌尿器科でもご相談を受け付けております。電話でもメールでもかまいませんので,お気軽にお問い合わせください

次回は,クラミジア感染症ご紹介の最終回として,クラミジア感染症チェックリストをご紹介します。