お股にできものができたら?痛みの原因と繰り返さないための予防法

「お股に急にできものができて、歩くたびにズキズキ痛む……」

「これって病気? 病院に行くべきだけど、場所が場所だけに恥ずかしい……」

デリケートゾーンのトラブルは、人には相談しづらく、一人で抱え込んでしまいがちですよね。

実は、お股の皮膚はまぶたと同じくらい薄く、日々の摩擦や蒸れによって非常にトラブルが起きやすい場所なのです。

放置してしまうと、痛みで座るのが辛くなったり、何度も再発を繰り返してしまったりすることもあります。

そこで、北海道の旭川市にある「神楽岡泌尿器科」が、お股にできものができる4つの主な原因から、自宅でできる正しいケア方法、そして「すぐに病院へ行くべきサイン」について、詳しく解説します。

この記事を読むことで、今抱えている痛みの正体がわかり、再発を防ぐための具体的な対策が見つかるはずです。健やかな毎日を取り戻すために、まずは原因を正しく知ることから始めましょう。

なぜお股にできものができるの?考えられる原因について

お股にできものができるときの考えられる原因は、主に4つあります。

  1. 摩擦や乾燥による炎症
  2. 下着や衣類の素材・通気性の問題
  3. 毛穴や皮脂の詰まり(ニキビ・毛嚢炎)
  4. 粉瘤など皮膚トラブル

それぞれの原因について解説します。

摩擦や乾燥による炎症

お股のできものは、下着の擦れや乾燥による炎症がきっかけで発生することが多いです。

実は、この部位の皮膚はまぶたと同じくらい薄いため、日常の動作だけで大きな負担がかかります。たとえば、ささいな摩擦でも火傷のようなヒリヒリした熱感が生じ、赤く硬いしこりのように変化します。

お股のできものを防ぎたい場合は、この摩擦や乾燥を避けるために、低刺激の保湿剤でバリア機能を補いながら、患部への摩擦を物理的に減らす工夫が欠かせません。

しかし、痛みが強い場合は感染症の可能性も否定できないため、早めに泌尿器科を受診してください。

下着や衣類の素材・通気性の問題

お股にできるデリケートな腫れは、下着の通気性が悪く、蒸れが限界を超えた時に発生しやすくなります。実は、化学繊維の下着を履き続けるのは「サウナの中でレインコートを着ているような状態」に似ています。

逃げ場を失った汗で皮膚がふやけてしまい、出口の塞がった毛穴にバイ菌が入り込んで炎症を起こすのです。

具体的には、ジリジリとした不快な痒みに加えて、触れると熱を持ってぷっくりと腫れる感覚が生じます。そこで、綿などの天然素材を選び、湿気を逃がす環境を整えることが、できものを防ぐために非常に有効です。

しかし、清潔にしても腫れが引かない時は、皮膚の深い場所で化膿している恐れがあるため注意してください。

毛穴や皮脂の詰まり(ニキビ・毛嚢炎)

お股の毛穴に皮脂や古い角質が溜まると、そこで細菌が繁殖してニキビのような炎症が起こります。これは「油汚れで流れが悪くなった台所の排水口に、ゴミが詰まって水が溢れる状態」と同じです。

本来排出されるべき脂が毛穴の中に閉じ込められ、中でバイ菌が暴れて赤く腫れ上がってしまうのです。

具体的には、椅子に座るたびに硬い豆を踏んでいるような、ズキズキとした芯のある痛みを感じます。そこで、無理に指で潰そうとせず、優しく洗浄して患部を清潔に保つことが改善への最短ルートです。

しかし、赤みが広がり熱を持ってきた場合は、奥深くまで膿んでいる恐れがあるため注意してください。

粉瘤など皮膚トラブル

お股にできる硬いしこりの正体は、皮膚の下に老廃物が溜まる「粉瘤」という袋状の組織である場合が多いです。 粉瘤は、出口が詰まってパンパンに張った袋が周辺を圧迫し、座るたびに重苦しい鈍痛や違和感を生じさせます。

粉瘤は、中身の袋ごと摘出しない限りは再発を繰り返すため、根治には泌尿器科での外科的な処置が欠かせません。

ご自身で無理に潰すと袋が破裂して激しい化膿を招く恐れがあるため、触らずに医師へ相談してください。

自宅でできるお股のできもの対処法!

お股にできた“できもの”に対して、自宅でできる対処法は主に4つあります。

  1. 清潔に保つ(洗いすぎない・刺激の少ないケア)
  2. 通気性の良い下着を選ぶ
  3. 摩擦を避ける生活習慣
  4. 市販ケア用品を使う際の注意点
  5. それぞれの対処法について解説します。

清潔に保つ(洗いすぎない・刺激の少ないケア)

お股の洗浄は、ゴシゴシと洗うのではなく、泡で包み込むように優しく汚れを落とすことが大切です。実は、洗いすぎると必要な油分まで失われ、砂漠のように乾燥した無防備な肌になってしまいます。

できものを防ぎたいときは、刺激の強い石鹸は避け、デリケートゾーン専用の弱酸性の洗浄料を選ぶのがおすすめです。

しかし、どれだけ清潔にしても赤みが引かない場合は、皮膚の内側で炎症の火種が残っている可能性があるため、早めに病院で受診しましょう。

通気性の良い下着を選ぶ

お股の蒸れは細菌の絶好の繁殖場となるため、湿気を逃がしやすい下着選びが何よりも重要です。 ナイロン系の化学繊維の下着はコストが安いなどの魅力がありますが、天然素材と比べて通気性が悪く、蒸れやすい傾向です。

一方、綿(コットン)やシルクなどの天然素材であれば、吸湿性に優れているため、湿気による雑菌の繁殖を抑えられます。

また、締め付けの強い下着は血流を妨げ、肌の再生力を落とすため、ゆとりのあるサイズが理想です。

摩擦を避ける生活習慣

皮膚への繰り返しの刺激は、紙で指を切った時のような「ピリッ」とした走る痛みを引き起こします。

具体的には、歩くたびに下着の縫い目が患部に当たり、ズキズキと響くような違和感が持続しやすいです。そこで、トイレットペーパーを使用する際も、擦らずに吸い取らせるような使い方を心がけてください。

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さらに、タイトなズボンの圧迫は、できものを押し潰すような嫌な鈍痛を招くため避けるべきです。

まずは、十分な休息を取り、内側から体を癒やす時間を作りましょう。

そうすることで、肌のバリアが強まり、繰り返す悩みから解放されます。

物理的な刺激を放置すると、炎症はより深く広がり、完治まで時間がかかるため、痛みを感じる場合は病院での受診がおすすめです。

市販ケア用品を使う際の注意点

ドラッグストアには多種多様なクリームが並んでおり、どれを選べば良いか迷うことでしょう。しかし、自己判断での安易な使用は、時として症状を悪化させる「諸刃の剣」となります。

特に注意すべきは、強力なかゆみ止めである「ステロイド剤」を、カンジダなどの感染症に使ってしまうケースです。ステロイドは免疫を抑える働きがあるため、菌にとっては繁殖を助けるエサとなってしまいます。

一時的にかゆみが引いたとしても、水面下では菌が勢いを増し、気づいた時には手がつけられない状態になりかねません。

また、スースーする清涼成分も、傷ついた粘膜には「傷口に塩や唐辛子を塗り込む」ような激痛を与える可能性があります。

そのため、市販薬を数日使っても変化がない場合は、すぐに使用を中止して専門医の判断を仰いでください。

受診したほうが安心できるケースとは?

受診したほうが安心できるケースは、主に3つあります。

  1. 痛みが強い・長引く場合
  2. 膿や出血を伴う場合
  3. 繰り返しできものができる場合

それぞれのケースについて解説します。

痛みが強い・長引く場合

椅子に座るのもためらうほどの、ドクドクと脈打つような痛みがある場合は、速やかな受診が必要です。これは、皮膚の奥底でバイ菌が暴れ、神経を直接逆撫でしているような、非常に強い警告の感覚です。

具体的には、患部に指をかすめるだけで「ビクッ」と体が跳ねるほどの鋭い痛みを感じる状態を指します。

そこで、痛みが引くのを我慢して待つのではなく、専門医による消炎処置を優先的に受けてください。

膿や出血を伴う場合

できものからドロリとした膿や血が出ている際は、組織が崩れて「嫌な生臭いニオイ」を伴うことがあります。具体的には、下着にベタつく液がついて重苦しく感じ、患部がズルズルとふやけて感覚が鈍くなります。

膿や出血を伴う場合は、無理に膿を自分で絞り出そうとせず、清潔なガーゼを当てるに留めて、すぐに病院へ向かってください。

繰り返しできものができる場合

できものが何度も再発する場合は、早急に受診を検討しましょう。実は、目に見える腫れが引いても、病原体は組織の奥に隠れているのです。

しかし、市販薬で様子を見るだけでは不十分です。そこで、炎症が繰り返されると皮膚が硬くなり、さらに治りにくい状態へと悪化します。

症状を改善するためには、根本的な医療処置が必要です。

まずは専門医の診察を受けて、再発を繰り返す不安を取り除いてください。

まとめ

お股のできものに悩む日々を根本から終わらせるには、専門医による早めの診察と対策が何より有効です。

自己判断で放置を続けると、見えない皮膚の奥で炎症が何度もぶり返してしまいます。

衣類や下着の素材選び、入浴・洗浄を意識するだけで、お股のできものを防ぎやすいです。

お股のできもので悩んでいる方は、本記事で紹介した内容を参考にしてみてください。

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