高血圧Q&A⑪ 食事療法について教えてください

高血圧の仕組みと治療についてわかりやすい全18問のQ&A形式でご紹介いたします。
ご自身やご家族の健康維持に是非お役立てください。

今回は、「Q11 食事療法について教えてください」をご紹介いたします。

【過去記事一覧】
Q1 血圧とはなんですか?
Q2 なぜ高血圧を治療しなければいけないのですか?
Q3 高血圧によって引き起こされる合併症にはどんなものがありますか?
Q4 高血圧はどうして起こるのですか?
Q5 高血圧と診断される血圧基準値はどのぐらいですか?
Q6 朝だけ血圧が高くても合併症の危険があるのですか?
Q7 家庭で血圧を測るとき、どのようなことに注意すれば良いですか?
Q8 高血圧と診断されたらどのような治療をしますか?
Q9 メタボリックシンドロームにも高血圧は関係がありますか?
Q10 血圧はどれくらいまで、下げればいいですか?

Q11 食事療法について教えてください

食事療法の基本は減塩です。
高血圧治療において1日の食塩摂取量の目安は6g未満です。

食塩のもとであるナトリウムを過剰に摂取すると血圧が上がることは証明されています。
そのため、高血圧の患者さんは塩分を抑えた食事がとても大切なのです。

現在の日本人の1日食塩接終了は約10gですので、血圧を下げるためにはこれまでの半分が目標です。
ちなみに、塩小さじ1杯6gです。

急な減塩が難しい時は、少しずつ塩分を減らしていって薄味にならしていきましょう。
酸味や香辛料でアクセントを付けるのが減塩のポイントです。

塩分含有量の多い食品・料理

加工食品や外食メニューは塩分が多く含まれています。できるだけ控えるようにしましょう。

減塩療法を助ける食物

減塩療法はなかなか難しいものです。
そんなときはカリウムの効果を利用しましょう。

カリウムの効果

カリウムは余分なナトリウムを排泄する作用があるので、減塩とともにカリウムを積極的に取ると、降圧効果が高まります。

カリウムは野菜や果物、海藻類に多く含まれています。

ただし、腎臓の機能が低下している人や透析を受けている患者さんはカリウムの排泄がうまくできないため、高カリウム血症になる可能性があります。

肝疾患がある人はカリウム摂取を控えて下さい。

他にも高血圧の方が積極的に取ると良い食物があります。
それは魚です。魚の油には血圧を下げる働きがあります。肉よりも魚を食べるように心がけましょう。