頻尿は性病の可能性がある?原因・対策と受診の目安について

「頻尿は性病の可能性があるって聞いたけど、本当なの……?」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

性病は頻尿や排尿時の痛みなどの症状を引き起こす場合もあり、早めの治療が望ましいです。

しかし、尿トラブルや性病関連は「相談するのが恥ずかしい」と考えてしまい、なかなか相談できないと悩む方も少なくありません。

そこで本記事では、北海道の旭川市にある「神楽岡泌尿器科」が、頻尿と関係する性病の主な種類と症状、放置によるリスクを解説します。

病院の受診の目安も含めて紹介しているので、頻尿が続くと悩んでいる方は、参考にしてみてください。

頻尿が続く理由には性病の可能性がある?

結論からいうと、性病の中には、尿道や膀胱に炎症を起こす病気があり、頻尿が続く場合は性病の可能性があります。

尿道や膀胱に炎症が起きると、膀胱の神経が刺激されるため、尿が十分に溜まっていない状態でも強い尿意を感じやすいです。

ほかにも、炎症によって膀胱の容量が小さくなったように感じ、排尿回数が増える場合もあります。

そのため、トイレに行ったのにも関わらず、すぐ排尿したくなるという状態の場合は、泌尿器科に相談するのがおすすめです。

性病が原因の頻尿にある主な特徴

性病が原因の頻尿にある主な特徴は、以下の3つです。

  1. 排尿時に痛みや染みる感じがある
  2. 排尿後も尿道の不快感が続く
  3. トイレの回数は増えるが尿があまり出ない

頻尿があると、前立腺のトラブルを疑う男性も多いですが、性病のケースも少なくありません。

とくに、排尿時に痛みが出る場合や、しみる感じがある場合は、体に異常が起きているサインです。

そのため、上記の特徴に心当たりがある際には、早めに泌尿器科に行きましょう。

頻尿と関係する性病の主な種類と症状

頻尿と関係する性病の主な種類は、以下の3つです。

  1. クラミジア感染症
  2. 淋病
  3. マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症

それぞれの種類と症状について解説します。

クラミジア感染症

クラミジア感染症は、日本で多い性病の一つです。

症状がなかったり、我慢できる違和感だったりするため、症状の軽さから気づかない人も多いです。

クラミジアが尿道に入り込み、炎症を起こすことで尿意を感じやすくなります。

排尿時に尿道がムズムズしたり軽くしみるような痛みを感じるときは、クラミジアの可能性が挙げられます。

以下は、クラミジア感染症に関する症状や治療をより詳しく解説している記事なので、性病か悩んでいる方は本記事と併せて確認してみてください。

関連記事:【男性】クラミジア感染症の症状・治療を医師がわかりやすく解説

淋病

淋病(りんびょう)は、尿道に強い炎症を起こし、尿意を強く引き起こしやすいです。

クラミジアよりも症状が強く出るのが特徴で、感染力も高く、放置していると痛みが悪化します。

たとえば、排尿時に針で刺すような痛みを感じたり、下着に膿が付着してベタついたりする場合は、淋病の疑いがあります。

症状が悪化しないように、早めに病院で受診しましょう。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症

マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症は、クラミジアや淋菌に似た症状を起こす性感染症です。

検査で見つかりにくい特徴があり、症状が長引きやすい傾向にあります。

不特定の相手と性交渉を行うほど感染リスクがあがります。

治りにくいうえに再発する可能性があるため、注意が必要です。

性病が疑われる頻尿以外の症状について

性病が疑われる頻尿以外の症状は、以下の6つがあげられます。

  1. 排尿時の痛み
  2. 尿道口の赤みやかゆみ
  3. 尿道から膿のような分泌物が出ることがある
  4. 発熱や睾丸の痛みが出る場合がある
  5. 下腹部の痛み
  6. 発熱や寒気

性病になっていると、頻尿になるだけでなく、痛みや膿が出ることが多いです。

また、尿道に炎症が起きることで、痛みや赤みなどが出る場合もあります。

6つのいずれかの症状がある場合は、泌尿器科で受診してみてください。

頻尿・残尿感には性病以外の可能性もある

頻尿や残尿には、性病以外の可能性もあります。

性病以外の可能性として、以下の3つが挙げられます。

  1. 膀胱炎・前立腺炎・過活動膀胱などの泌尿器疾患
  2. ストレス・冷え・水分過多による一時的な頻尿
  3. 糖尿病や神経障害が関係するケースも

頻尿や残尿で悩んでいる方は、性病以外の可能性もチェックしてみてください。

膀胱炎・前立腺炎・過活動膀胱などの泌尿器疾患

性病以外の可能性として、膀胱炎・前立腺炎・過活動膀胱などの泌尿器疾患が挙げられます。

膀胱炎は、膀胱に炎症が起きて頻尿になる状態で、細菌感染やストレス、トイレを我慢する癖などが原因です。

前立腺炎は、前立腺が炎症を起こし、尿道を圧迫させることで頻尿や痛みを引き起こします。

過活動膀胱は、尿があまり溜まっていない状態にもかかわらず、膀胱が勝手に収縮して強い尿意を感じる状態です。

どの症状も頻尿を招きやすく、痛みを感じたり強い尿意でトイレに間に合わなかったりするため、早めに泌尿器科医に相談しましょう。

関連記事:頻尿は膀胱炎のサイン?症状の見分け方・原因を徹底解説

関連記事:前立腺炎

ストレス・冷え・水分過多による一時的な頻尿

性病以外にもストレス・冷え・水分過多などの生活環境の変化で起こる一時的な頻尿もあります。

たとえば、ストレスや緊張から自律神経が乱れ、膀胱が過敏になるケースもあります。

ほかにも、下半身の血流が悪くなったり、カフェインなどの利用作用が強い飲み物を飲んだりすると、一時的な頻尿になりやすいです。

一時的な頻尿は、時間の経過で改善される場合が多いため、様子を見ましょう。

糖尿病や神経障害が関係するケースも

頻尿は、糖尿病や神経障害などの代謝・神経の病気が原因の場合もあります。

具体例として、糖尿病だと血糖値が高いため、体が糖を尿として外に出そうとする働きがあり、頻尿になりやすいです。

また、脊髄や神経障害などの神経系に異常がある場合は、膀胱のコントロールがうまくできず、尿意を招く場合があります。

頻尿だから性病とは限らないため、原因特定のために泌尿器科で検査を受けるのがおすすめです。

放置するとどうなる?感染拡大・慢性化のリスク

性病による影響で頻尿になっている場合、放置しているとさまざまなリスクがあります。

  1. パートナーへの感染リスクと再発の可能性
  2. 慢性前立腺炎・不妊症
  3. 精神的ストレスや生活の質低下

どのようなリスクがあるかそれぞれ解説をしていきます。

パートナーへの感染リスクと再発の可能性

性病を放置していると、自分だけでなくパートナーにも感染しやすくなる危険性があります。

また、治療を始めたとしても、既にパートナーも性病に感染している場合、再発する恐れがあります。

コンドームなしの性行為で簡単にうつり、女性側は感染に気づきにくいです。

不妊症や卵管炎の原因にもつながるため、パートナーに影響が出ないよう早めに治療を始めましょう。

慢性前立腺炎・不妊症

性病を放置していると、炎症が広がり、尿道から前立腺、精巣へと進行する恐れがあります。

前立腺や精巣へと炎症が進行してしまうと、前立腺炎や不妊症につながる危険性があります。

とくに、クラミジアやマイコプラズマは、前立腺に入り込みやすく、治りにくい炎症を起こしやすいです。

慢性前立腺炎になると、数カ月から数年続くこともあるため、注意が必要です。

精神的ストレスや生活の質低下

性病を放置していると、精神的ストレスや生活の質の低下につながります。

性病による頻尿は、次にいつトイレに行きたくなるかわからないため、常に不安な状態になりやすいです。

また痛みやムズムズ感から、日常生活での集中力が低下しやすい傾向にあります。

性病による頻尿はさまざまな影響があるため、早めの受診がおすすめです。

セルフチェックと受診の目安

ここからは、頻用・残尿感があるときのセルフチェックポイントや、検査の流れを解説します。

  1. 頻尿・残尿感があるときのセルフチェックポイント
  2. 泌尿器科での検査内容と流れ
  3. 保険診療・匿名検査・パートナーと一緒の受診も可能

頻尿や残尿感、性病ではないかと悩んでいる方は、チェックしてみてください。

頻尿・残尿感があるときのセルフチェックポイント

頻尿や残尿感があるときは、以下のポイントを確認してみてください。

  1. 1日の排尿回数が8回以上
  2. 夜中に2回~3回以上トイレで起きる
  3. 排尿後にもかかわらず何度もトイレに行きたくなる
  4. 排尿時に痛みや違和感がある
  5. 排尿後に残尿感がある
  6. 陰茎から膿などの分泌物がある
  7. 陰茎部にかゆみがある

1つ以上当てはまる場合は、性病や病気による頻尿の可能性が考えられます。

放置しているとさまざまなリスクがあるため、早めに泌尿器科で相談するようにしてください。

泌尿器科での検査内容と流れ

泌尿器科では、以下の流れで検査を進めます。

  1. 問診
  2. 尿検査
  3. 尿道ぬぐい検査(必要に応じて)
  4. 治療法の説明
  5. 定期検診

泌尿器科では、いつから頻尿なのか、どのくらいの回数なのかなど、問診から行うのが一般的です。

問診後には尿検査を行い、白血球の量や炎症の有無などを確認していきます。

性病の疑いがある場合は、尿道ぬぐい検査があります。

綿棒で尿道の入口を少し擦る程度なので、強い痛みは伴いません。

ほかにも、腹部エコーで排尿後の膀胱内にどれだけの尿が残っているか確認する場合もあります。

尿検査や尿道ぬぐい検査などの結果から、治療方針を決め、実際に治療を進めていきます。

保険診療・匿名検査・パートナーと一緒の受診も可能

性病などの症状がある場合は、保険が適用されます。

また、一部の性病専門クリニックでは、匿名で採血や尿検査が可能です。

ただし、匿名検査の場合は保険が使えず、自費になる場合があるため注意しましょう。

泌尿器科では、性病や尿道炎の疑いがある際に、夫婦やカップルで同時に検査をするケースも多いです。

再感染を防ぐために、両者の治療は重要となります。

まとめ

頻尿や残尿感は、クラミジア・淋病・マイコプラズマなどの性病が原因の可能性があります。

性病を放置していると、前立腺炎の悪化やパートナーの感染にもつながるため注意が必要です。

また、性病以外にも、ストレスや水分過多による頻尿の可能性もあるため、排尿回数や痛み、生活習慣をチェックしましょう。

排尿時の痛みや残尿感がある場合は、早めに泌尿器科で検査を受けるのがおすすめです。

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