「トイレが我慢できない」は病気のサイン?泌尿器科が徹底解説

「トイレが我慢できないことが多い…」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

頻尿が続く状態は「年齢のせい」かと考える方もいますが、年齢だけではなく病気の可能性もあります。

病気であるのにもかかわらず、症状を放置していると大きな病気になる可能性もあるため注意が必要です。

そこで本記事では、北海道の旭川市にある「神楽岡泌尿器科」が、トイレが我慢できない場合の考えられる病気と症状について解説します。

受診の目安や日常でできる対策も紹介しているので、参考にしてみてください。

「トイレが我慢できない」は年齢だけのせいじゃない?

トイレが我慢できない状態は、ズバリ年齢だけのせいではありません。

急な尿意で困っている方は増加傾向にあるほか、外出や仕事などの生活に影響を与えています。

急な尿意に困っている方が増えている理由や生活への影響について解説します。

急な尿意に困っている人が増えている理由

「急にトイレに行きたくなる」「間に合わないことがある」と感じている方は、男女ともに増加傾向にあります。

急な尿意に困っている人が増えている状態は、以下の理由が考えられます。

  1. ストレスや緊張による自律神経の乱れ
  2. 水分・カフェインの摂りすぎ
  3. トイレを我慢する習慣
  4. 骨盤底筋の緩み

ストレスが続くと、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、膀胱の働きが不安定になりやすいです。

また、コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどの飲み物には利尿作用があり、尿の量が増えるだけでなく膀胱を刺激します。

ほかにも、仕事や授業中、外出先など「トイレに今すぐ行けない」という状態を我慢する癖が付くと、膀胱の間隔が乱れてしまいます。

膀胱の間隔が乱れると「尿を貯めすぎる」という状態になれてしまい、急に強い尿意を感じるようになりやすいです。

このようなさまざまな理由から、急な尿意に困っている方が増えています。

外出や仕事が不安になる“生活への影響”とは

トイレが我慢できない状態は、外出や仕事などの日常生活にも大きな影響を与えます。

たとえば、トイレが我慢できない場合は「途中でトイレが見つからなかったらどうしよう」という不安から、買い物や旅行、友人との外出を避けやすいです。

また、仕事でも会議や接客など長時間トイレに行けない状況に対する不安から、集中力が低下する場合があります。

仕事や外出などの日常生活に影響が出るため、症状が病気のサインに該当する場合は、早めに泌尿器科を受診しましょう。

トイレが我慢できない考えられる病気と症状

トイレが我慢できないときに考えられる病気は、以下の2つです。

  1. 過活動膀胱(OAB)
  2. 切迫性尿失禁

それぞれの病気と症状について解説します。

過活動膀胱(OAB)

過活動膀胱とは、膀胱が勝手に萎縮してしまい、突然強い尿意が起こる病気です。

たとえば、「家で料理や洗い物をしている際に、突然尿意があり、漏れそうになってトイレに駆け込むことが多い」という方は過活動膀胱の疑いがあります。

ほかにも、仕事中1時間に1回のペースでトイレに行きたくなったり、映画や会議で長時間座っている場面でトイレに行きたくなることが多かったりする方は、過活動膀胱の可能性があります。

とくに、過活動膀胱は日常生活でも突然尿意が訪れる・漏れそうと感じやすいです。

過活動膀胱は薬を飲み始めることで症状が軽くなるため、日常的に尿意が訪れたり漏れそうと感じたりすることがある場合は、泌尿器科医に相談してみましょう。

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切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、過活動膀胱の症状が進み、強い尿意の直後に尿が漏れてしまう状態です。

たとえば、トイレに駆け込んだものの、間に合わずに数滴出てしまったり、家の鍵を開けた瞬間に漏れてしまったりする症状が挙げられます。

また、漏れるという経験をしているため「間に合う」という自信がなくなってしまい、外出することが不安になりやすいです。

そのため、強い尿意の直後に漏れてしまう経験が多い場合は、切迫性尿失禁の疑いがあるため、泌尿器科医で確認してみるのがおすすめです。

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受診の目安と診断方法

トイレが我慢できないという状態は日常生活に影響が出る場合もあるため、次の症状が当てはまる場合は泌尿器科での受診を検討してみてください。

  • 仕事中に今すぐトイレに行かないとダメだと感じる尿意が1日に何度も訪れる
  • 外出中に突然尿意が起きやすく、不安でトイレの場所を探してしまう
  • 昼間のトイレが一日8回以上
  • 夜に2~3回トイレで起きてしまう
  • トイレに向かうものの間に合わずに漏れてしまうことがある

泌尿器科では、基本的に問診・尿検査・超音波検査などが行われます。

尿検査では、尿に膀胱炎などの感染がないか、糖尿病などの他の病気が隠れていないかを確認します。

超音波検査では、どのくらいの尿が残っているかの残尿量を確認することが可能です。

また、尿の回数や尿意の量などをメモする排尿記録などを促す場合もあります。

トイレが近い・我慢できない強い尿意がある・漏れてしまったことがあるなどの悩み・経験がある方は、泌尿器科で相談してみてください。

日常でできる対策

トイレが我慢できない状態に対する日常でできる対策は、主に3つあります。

  1. 骨盤底筋トレーニングのやり方
  2. 水分・食事・排尿習慣の見直し
  3. 「トイレマップ」活用術

それぞれの対策について解説します。

骨盤底筋トレーニングのやり方

自宅でできる過活動膀胱に効く骨盤底筋トレーニングは、以下の流れで行います。

  1. 仰向けで横になる
  2. 両足を肩幅程度に開き、両ひざを軽く立てる
  3. 尿道・肛門・膣を締めたり緩めたりを1秒ずつ15回程度繰り返す
  4. ゆっくりと締めて3秒ほど静止・緩めるを2~3回繰り返す

骨盤底筋トレーニングは、1~4を1回5分程度から始めます。

慣れてきたら1回10~20分まで少しずつ増やしてきましょう。

下記記事では、過活動膀胱に効く骨盤底筋トレーニングの基礎や応用編についてより詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

関連記事:

自宅でできる過活動膀胱に効く骨盤底筋トレーニング!テレビをみながらできる方法も紹介します

水分・食事・排尿習慣の見直し

トイレが我慢できないときに日常でできる対策として、水分・食事・排尿習慣の見直しが挙げられます。

たとえば、水やお茶などの水分を一気飲みしてしまうと、体が排出しようと反応しやすくなります。

そのため、水分を取る際には、1日1.2~1.5Lを目安にこまめに飲む習慣を作りましょう。

また、香辛料などの辛いものやカフェインなどは膀胱に刺激を与えるため、摂取頻度を少なくするのがおすすめです。

排尿習慣は、頻繁にトイレに行きすぎないように気をつけてください。

頻繁にトイレに行き過ぎると、膀胱が小さくなったように錯覚してしまい、余計にトイレに行きたくなりやすいです。

そのため、トイレは2~3時間に1回を目安にすると良いでしょう。

「トイレマップ」活用術

日常でできる対策として、トイレマップを活用しましょう。

どこにトイレがあるかがわかるトイレマップを利用することで、尿意に対する不安が軽くなります。

不安を減らすことで、尿意に対する焦りも少なくなりやすいです。

たとえば、外出する際に、行き先のトイレ位置を事前にチェックしたり、買い物をする際にトイレの場所を確認してルートを決めると良いでしょう。

尿意に対する不安を減らすことで尿意の焦りが少なくなるため、外出する際にはトイレマップを活用してみてください。

まとめ

トイレが我慢できない状態は、仕事や私生活などの日常に影響を与えます。

とくに、トイレが近い・我慢できない強い尿意がある・漏れてしまったことがあるなどの悩み・経験がある方は、泌尿器科で受診するのがおすすめです。

トイレマップの活用や骨盤底筋トレーニングなどは日常的にできる対策になるため、ぜひ試してみてください。

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