トイレが近いと感じる男性が気づくべき身体のこと!隠された病気と対処法を解説

トイレが近くなる原因には生活習慣やストレスが原因なことがあります。しかし、トイレが近い裏には病気が隠れている場合もあるため注意が必要。

そこで今回は、多くの泌尿器科疾患の悩みを解決してきた神楽岡泌尿器科が、トイレが近いと感じた時に注意したい病気や対処法について解説します。

兆候に気づかず、病気が進行してしまったというケースもありますので、注意すべき病気をみていきましょう。

トイレが近いと感じる男性の隠された病気

早速、トイレが近いと感じる男性の隠れた病気を見ていきましょう。主に考えられる病気は以下の通りです。

【尿の回数が多い場合】
  • 過活動膀胱
  • 膀胱炎
  • 前立腺炎
  • 前立腺肥大症
【尿が多い場合】
  • 糖尿病
  • 腎臓病(70歳以上の高齢者に多い)

上記の病気ですが、年代毎にも発症のしやすさが変わりますのでそれぞれの年代別に見ていきましょう。

20代でトイレが近い

【20代で考えられる病気】
  • 膀胱炎
  • 前立腺炎
  • 糖尿病

20代でトイレが近い場合、生活習慣やストレスが原因であるケースが多いです。特に仕事中のカフェインの摂りすぎや水分補給量が多いことが原因なことも。

ただし、股間周りに痛みがある場合は前立腺炎や膀胱炎の可能性があります。また、近年では20代の糖尿病患者も増えてきている傾向にあります。運動習慣が無い方や、つい糖質を摂りすぎてしまう方は要注意です。

30代でトイレが近い

【30代で考えられる病気】
  • 糖尿病
  • 膀胱炎
  • 前立腺炎

30代もストレスが大きく、生活習慣が乱れるケースが多く見られます。ストレス解消がご飯を多く食べて寝る方は生活習慣病になりやすく、糖尿病を発症して尿が多くなることも。

また、20代と同様に痛みがある場合は膀胱炎、前立腺炎の可能性があります。

40代でトイレが近い

【40代で考えられる病気】
  • 糖尿病
  • 前立腺肥大症
  • 過活動膀胱
  • 前立腺炎
  • 膀胱炎

一般的に前立腺肥大が見られ始める年代で、尿の回数が増えたり、夜にトイレで起きたりするケースもあります。

また、過活動膀胱も全体の5%程度ではありますが発症し始める年代です。飲み物を飲み過ぎておらず、ストレスも大きく無い場合病気である可能性が高い年代ですので、違和感があれば通院しましょう。

50代でトイレが近い

【50代で考えられる病気】
  • 前立腺肥大症
  • 糖尿病
  • 過活動膀胱
  • 前立腺炎
  • 膀胱炎

50代になると、前立腺肥大の可能性が高くなり始めます。組織学的には、50代の前立腺肥大の発症は30%程度とされており、約4人に1人が前立腺肥大症になります。

また加齢と共に糖尿病、過活動膀胱のリスクも上がってくる年代で、病気の可能性が多くなってくるため注意が必要です。

60代でトイレが近い

【60代で考えられる病気】
  • 前立腺肥大症
  • 糖尿病
  • 過活動膀胱
  • 前立腺炎
  • 膀胱炎

60代であれば、約60%の人が前立腺肥大症と言われているので、前立腺肥大が原因でトイレが近くなっていることが多い年代です。

また、過活動膀胱の割合も15%近くになり、原因が多様化または複数の原因がある年代にもなります。腎臓病が増え始める年代でもありますので、排尿で困ったらすぐに泌尿器科を受診しましょう。

参考資料

過活動膀胱:本間之夫,排尿に関する疫学的研究,日本排尿機能学会誌 14,2003

糖尿病:厚生労働省「平成28年 国民健康・栄養調査」

腎臓病:茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター「ほっとタイムズ 48」

これは普通?異常?トレイが近いと感じる男性

トイレが近いことを「頻尿」と呼びますが、この頻尿には以下のような定義があります。

  • 1日のうち、日中で8回以上トイレに行く
  • 夜間に1回以上トイレに行く

上記どちらにも当てはまる場合は頻尿と言えるでしょう。昼は正常で、夜だけトイレに何回も起きる「夜間頻尿」というケースもあります。

また、量については200ml〜400mlが正常な排尿量と言われています。この量を超える尿は「多尿」と呼ばれ、病気が原因であることが疑われます。量が気になる方は100円均一の紙コップやプラコップにml数が書いてありますので、一度計測してみましょう。

多尿について詳しくは以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。

トイレが近いと感じる男性が日常で気をつけるべき3つのこと

最後に、トイレが近いと感じる男性が気をつけたいことをお伝えします。

1、適切な水分量

まず、水分量のコントロールが大切です。今まで補給過多だった水分量を抑えるだけで頻尿が解決するケースもあります。

目安としては1日2リットル、1時間に200ml(コップ1杯)を飲むように心がけてください。夜にオシッコで起きる場合は、夕食後水分を摂らずに生活してみましょう。

2、少し我慢してからトイレに行く

膀胱や前立腺に負担を与えないために、少し我慢してからトイレに行くことが大切です。本来、膀胱はいきまずともオシッコできるような仕組みになっています。

しかし、現代の方の多くは頻繁にトイレに行き、いきんで無理やりオシッコを絞り出すような排尿習慣の方が多いです。

目安としては物事に集中できるうちはトイレに行かず、オシッコのことが頭から離れなくなったらトイレに立ちましょう。

家など声を出せる環境であれば、「あー」と声を出しながらするといきまないオシッコができるので感覚を掴むのにおすすめです。

3、夕方以降に利尿作用がある飲み物を飲まない

夜にトイレに起きてしまう場合は、夕方以降にカフェインなど利尿作用を含む飲み物を取らないようにしましょう。具体的に利尿作用を含む飲み物は以下の通りです。

  • コーヒー
  • 緑茶
  • アルコール(ビール、チューハイ、焼酎など)

お茶についてはノンカフェインのものもあるため、どうしても飲みたい場合はそちらを選びましょう。

まとめ

今回はトイレが近いと感じる人のため、年代別に原因となる病気と対処法を解説しました。

オシッコの悩みは他人に相談しにくく、お困りの方も多いかと思います。しかし、放置してしまうと思わぬ病気が進行していた、というケースもありますので専門医にご相談ください。

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