経尿道的膀胱腫瘍切除術とは?お腹を切らない手術を専門医が解説

経尿道的膀胱腫瘍切除術とは?お腹を切らない手術を専門医が解説

「癌の手術」と聞くと、お腹を大きく切り開く大掛かりなものを想像し、強い恐怖を感じる方も多いのではないでしょうか。しかし、早期の膀胱癌であれば、お腹を切らずに治療できる可能性があります。

その代表的な治療法が「経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)」です。

この記事では、TURBTがどのような手術なのか、痛みや回復にかかる時間、そして当院で受けるメリットについて専門医が詳しく解説します。手術に対する不安を少しでも和らげるための参考にしていただければと思います。

経尿道的膀胱腫瘍切除術とはどんな手術?

経尿道的膀胱腫瘍切除術(Transurethral Resection of Bladder Tumor:通称TURBT)は、膀胱癌の診断と治療を兼ねた非常に重要な手術です。 

お腹を切らない「内視鏡」を使った体への負担が少ない手術

TURBTの最大の特徴は、お腹の皮膚や筋肉を一切切らないことです。

尿道から、先端にカメラとループ状の電気メスがついた特殊な内視鏡を挿入します。モニターに映し出された膀胱の中の映像を直接見ながら、腫瘍を電気メスで削り取るように切除します。

開腹手術に比べて体へのダメージが格段に少なく、出血量も抑えられるため、ご高齢の方や体力に不安のある方でも比較的安全に受けていただける可能性が高い手術です。

手術の目的は「治療」と「検査」の2つ

実は、TURBTには大きく分けて2つの重要な目的があります。

  1. 腫瘍の切除: 膀胱の表面(粘膜)にとどまっている早期の癌(筋層非浸潤性膀胱癌)であれば、この手術で癌をすべて削り取り、完治を目指すことができます。
  2. 癌の深さと性質の判定: 切除した腫瘍を顕微鏡で調べる病理検査に出します。癌が膀胱の「筋肉の層」まで深く根を張っていないか、また癌の悪性度はどの程度かを正確に診断します。

この病理検査の結果によって、その後の治療方針が決定します。

経尿道的膀胱腫瘍切除術の痛み・麻酔・時間は?

経尿道的膀胱腫瘍切除術の痛み・麻酔・時間は?

手術を受けるにあたって、患者さんが最も不安に感じるのは「痛み」や「麻酔への恐怖」、そして「どれくらい時間がかかるのか」ということではないでしょうか。ここでは、実際の麻酔の方法や、手術にかかる具体的な時間について詳しくご説明します。

術中の痛みは一切なし

TURBTは、必ず麻酔をかけて行います。 多くの場合、背中から注射をして下半身の感覚をなくす「腰椎麻酔(下半身麻酔)」、または完全に眠った状態になる「全身麻酔」のいずれかで行われます。

そのため、手術中に痛みを感じることは一切ありません。 手術中はリラックスした状態でお過ごしいただけます。

手術にかかる時間と、術後の回復スピード

腫瘍の大きさや数、場所によって異なりますが、手術時間自体は概ね1時間〜2時間程度で終了することがほとんどです。

お腹を切らないため、術後の回復スピードも開腹手術に比べて早いのが特徴です。術後数日間は尿管を留置して膀胱を休ませますが、順調にいけば数日〜1週間程度の入院で退院でき、早期に日常生活に復帰できると考えられています。

(※入院期間は医療機関や患者さんの状態により異なります)

関連記事:膀胱癌はどこに転移しやすい?注意すべき初期症状と、手遅れにならないための予防策

まとめ

膀胱癌の疑いがあると言われても、必要以上に恐れることはありません。早期発見であれば、体への負担が少ないTURBTで治療できる可能性が十分にあります。血尿や頻尿などの気になる症状がある方、また健康診断で異常を指摘された方は、まずは当院へお気軽にご相談ください。 

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