
お子様の尿が赤くなっているのを見つけたり、学校から尿検査で「尿潜血」の再検査プリントを持ち帰ってきたりすると、ご家族の方は頭が真っ白になってしまうほど驚き、不安を抱えてしまうものです。「腎臓の重い病気なのではないか」と心配になる気持ちはとてもよくわかります。
本記事では、小児の血尿を引き起こす主な原因や、受診の目安、泌尿器科で行うお子様に負担のない優しい検査内容について詳しく解説します。
小児の血尿や学校での尿潜血について

子どもの尿に血が混じる状態には、肉眼で見てすぐにわかるものと、健康診断などの検査によって初めて判明するものがあります。まずは血尿の種類や、血尿が持つ意味について正しく知ることから始めましょう。
目で見て赤い尿と検査でわかる尿
血尿には、尿の色が赤や茶褐色に変わって目で見てすぐにわかる「肉眼的血尿(にくがんてきけつにょう)」と、尿の色は普段通り透明であるものの、顕微鏡や試験紙の検査で血液の成分が検出される「顕微鏡的血尿(けんびきょうてきけつにょう)」の2つのタイプがあります。
学校の尿検査で指摘される「尿潜血」は、多くが後者の顕微鏡的血尿に該当します。尿潜血は目に見えないごくわずかな血液成分にも反応するため、健康診断で広く異常を拾い上げる役割を持っています。
「血尿=重い病気」とは限らない
尿に血が混じっていると聞くと、大人のがんや重い腎不全を連想してパニックになってしまうご家族の方も少なくありません。しかし、小児における血尿や尿潜血は、大人とは原因が大きく異なります。
血尿が出たからといってすぐに重大な病気であると確定するわけではなく、医療機関での精密検査の結果、「特に異常なし」と診断されて元気に過ごせるお子様もたくさんいます。過度な恐怖心を抱えず、まずは冷静に専門医の診察を受けることが大切です。
小児の血尿を引き起こす主な原因とは?

お子様の血尿や尿潜血の原因を特定するためには、年齢や体調、他にどのような症状があるかを総合的に観察する必要があります。子どもに比較的よく見られる主な原因について、具体的にご紹介します。
特発性腎出血は10代に多くみられる
小児の血尿の原因として知っておきたいものに「特発性腎出血(とくはつせいじんしゅっけつ)」があります。特発性腎出血とは、腎臓の精密検査を行っても明らかな腫瘍や結石、明確な腎臓炎などの異常が見つからないにもかかわらず、腎臓の血管から出血が起こる状態です。
泌尿器科のデータにおいても、特発性腎出血と診断される年齢層は10歳代がもっとも多いという傾向がみられます。成長期の体調変化や血管の発達具合が関係していると考えられており、多くは将来的に自然と出血が治まっていきます。
一過性の血尿である可能性
特に病気が隠れているわけではなく、一時的な理由で尿に血液が混ざる「一過性の血尿」も子どもにはよくみられます。
例えば、運動会の練習などで激しい運動をした後や、風邪をひいて高い熱を出したとき、体に強いストレスがかかったときなどに、一時的に尿潜血や血尿が出ることがあります。
一時的な血尿の場合は、数日ほど体を休めて体調が落ち着いた後に再検査を行うと、血液の混入が消えていることがほとんどです。
膀胱炎などの尿路感染症の可能性
排尿をするときに痛がったり、何度もトイレに行きたがったりする症状を伴う血尿の場合、膀胱炎などの「尿路感染症」にかかっている可能性が考えられます。
尿の出口から細菌が入り込んで膀胱の粘膜に炎症が起きると、粘膜からにじみ出た血液が尿に混ざって赤くなることがあります。尿路感染症は抗生物質などのお薬を正しく服用することで速やかに改善できるため、早めの対処が効果的です。
お子様に優しい「痛くない検査」

「病院に連れて行くと、痛い注射をされたり痛い器具を入れられたりするのではないか」とお子様が怖がってしまうことを心配するご家族の方もいらっしゃいます。泌尿器科では、お子様の心に寄り添った優しい検査を行います。
エコー検査で腎臓や膀胱を確認
泌尿器科での精密検査は、まず詳しい問診と、再度正確に尿の状態を調べる尿検査から開始します。 さらに詳しく体内を調べる必要がある場合には、「超音波(エコー)検査」を実施します。
超音波検査は、ベッドに横になってもらい、おなかに温かいゼリーを塗って小さな機器を当てるだけの検査です。体に傷をつけることはなく、痛みや苦痛は全くありません。
おなかの内部をリアルタイムの映像で映し出し、腎臓の形に生まれつきの異常がないか、膀胱に炎症が起きていないかなどを、お子様と一緒にモニターを見ながら安全かつ詳細に確認することができます。
お腹の痛みや発熱、排尿痛がある場合は早めの受診を

血尿のほかにお子様が別の症状を訴えている場合は、おうちで様子を見続けずに、できるだけ早く泌尿器科を受診してください。 例えば、以下のような症状がみられるときは注意が必要です。
- 尿をするときに痛みを訴える(排尿痛)
- 何度もトイレに行く、尿が出しにくそうにしている
- お腹の痛み(腹痛)や、脇腹・背中の痛みを訴える
- 風邪の症状がないのに、突然高い熱が出た
- 目で見てもはっきりとわかるほど尿が真っ赤である
尿に血が混じることに加えて、発熱や痛みの症状が重なっている場合は、尿路感染症の悪化や急性腎炎といった、早急な治療が必要な病気が隠れているサインの可能性があります。お子様のサインを見逃さず、速やかに専門医への相談を行ってください。
まとめ
お子様の血尿や学校での尿潜血の通知に直面すると、ご家族の方は大きな不安に包まれてしまうかと思います。しかし、10代に多くみられる特発性腎出血や、疲れ・発熱に伴う一過性の血尿など、心配のいらない原因であるケースも多々あります。
一番大切なことは、ご家族の方だけで「大丈夫だろう」と自己判断をしたり、逆に「大変な病気だ」と思い込んで受診を先延ばしにしたりしないことです。 神楽岡泌尿器科では、お子様の尿のトラブルに長年向き合ってきた院長が、痛みのないエコー検査などを通じて優しく丁寧に診察を行います。
不安なことがございましたら、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。
聞きにくいことは「メール無料相談」で承ります

北海道旭川市にある神楽岡泌尿器科は、「かかりつけ医」になることを目指し、患者本位で、気軽に緊張せずに受診していただける病院づくりを目指しています。
「血尿が出て悩んでいる」という方は、院長による無料メール相談も行っておりますので、まずはお気軽に疑問点や懸念内容をご相談ください。
病院まで来られない方々にも往診で対応可能です。患者さんご本人だけでは無くご家族の方々からのご相談にもお答えします。
▶子どもが大好きな渋谷院長先生はどんな人?

【監修者】神楽岡泌尿器科 院長「渋谷 秋彦」
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「気持ちいいオシッコのすすめ」など



